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純正アッパーカウルの補修と塗装(11)〜 磨き完了 〜

 

 

 

クリア層表面のブツ(=混入物)の切除はどうにか終わっています。先日のサンドペーパーでの手磨きでは、正直言って思うような仕上がりは得られませんでした。

 

今回は、前回のサンドペーパーでの作業で取り除けなかった塗装後の柚子肌を、塗装面仕上げ専用のペーパーで平滑に磨き込みます。(この作業により、わずかに残ったブツの跡も一緒に取り除きます)

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カウルの研磨には、トレカットという、塗装面仕上げ専用のペーパー(と言っていいのかな?)を使います。板金塗装のプロ御用達です。乾研ぎ専用です。クリア層を普通のペーパーで水研ぎすることは厳禁です。あっという間にペーパーの削りカスでクリア層が傷だらけになってしまいます。そうなるといくら研いでも綺麗な光沢は出ません。

トレカットの裏面には糊が付いています。裏紙を剥がし、トレブロックという専用のゴムに貼り付け、画像のように研いでいきます。お使いになった方はお分かりと思いますが、普通のサンドペーパーとは全く異なる使い心地です。サクサク、何の抵抗もなく気持ちいいぐらいに削れていきます。かといって削りすぎるわけでもありません。削りカスで塗装面を痛めるということもありません。削れたクリアは指先で触れると片栗粉のように細かい粉になっています。(先日のブツを取った跡も、こちらの思惑通りに綺麗に消えてくれました)

画像のトレカットは、一枚モノを専用のゴムに合わせて切って貼り付けています。専用ゴムに合わせて、四つ切りや八つ切りになっているタイプも販売されています。予め切ってあるだけで、何百円か割高になってしまいます。費用を節約して一枚モノを購入してカットするときは、専用ゴムのサイズよりも数ミリ大きめにカットします。サイズぴったりに切ってしまうと作業途中に剥がれてしまいます。

トレカットで研磨中に『ぐっ』と抵抗があった場合は、トレカットの接触面をよく確認します。トレカットの接触面が一部でも剥がれていた場合は、さっさと新しいものに交換してしまいます。クリア層に深い傷が入ってしまう原因になりますので、剥がれてしまったものは使わないように注意します。

 

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トレカットの#1500で全体に研いだところです。(画像ではツヤがあるように見えますが、実際には削れたクリアの粉を吹き白くなっています)次に#2000で研ぎ、

 

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最後に#3000で研いで、柚子肌を整える工程は終了です。なお、塗装垂れ(以下、タレ)が酷い場合はトレカットでも研ぎ難い場合があります。そういう場合は、コチラのクリスタルブロックを使うとキレよく除去できると思います。これを使うときも乾研ぎです。水研ぎはしません。(画像を撮るのを忘れてしまいましたが)クリスタルブロックを使ってみた印象では、トレカットに比べて深く切削が入ってしまうようです。あまり最初から勢い良くやらずに、少しずつ慎重に削ります。せっかくのクリア層を剥がすことになっては元も子もないですから。繰り返しになりますが、クリスタルブロックの使用は、どうしても取れないような厚みのあるタレなどがある場合に限ります。基本的にはトレカットで全体を研磨して、塗装面を平滑に整えます。

 

page.auctions.yahoo.co.jp

 

 このあと、(うちのブログでは度々登場する)3Mの研磨用スポンジの極極細目(ULTRA FINE)にソフト99の鏡面仕上げ用のコンパウンドをつけて磨きます。(バフ掛けせずに何故わざわざ手磨きするのかは最後に説明します)徐々に磨いていく手に抵抗が増していき、最後に次のような塗装面に仕上がります。

 

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(倉庫の片隅を借りて作業しています。背景がごちゃついているのはご勘弁ください)

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 (画像では側面が凹んでるように見えますが、実際には平らです)

 

本来なら、これを車体に取り付け、めでたく完成というところですが、ヘッドライトバルブを交換する予定が別にあります。カウルの装着は、バルブの交換と同時に行いたいので、そのときにまた記事をアップしたいと思います。カタナに限らず、旧車の前照灯は暗いです。自分のカタナなんか、トンネル入ると時代劇に登場する行燈並に暗いですから。(マジです)その日の天気がいいほど、トンネルに突入するときの恐怖心が大きいです。日向と日陰のギャップがあまりにもありすぎてね。

暗順応 - Wikipedia

 

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 カウルのバフがけは、何回かトライしましたが、かなりやりにくかったです。機械が悪いというわけではなく、やはりそこはクルマ用なので。12SR*1で使うこともあると思うので、それまで取っておくことにします。リューターの先にバフ用のフェルトを取り付けて磨いている動画もあるのですが、今度は小さすぎて作業効率が悪い。帯に短し襷に長し。自分には手磨きが向いているようです。

 

追記。

 

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よくあるご質問(FAQ)=塗料・塗装機器のネット販売 ぺいんとわーくす=

 

(メーカーによって違うので一概に言えませんが)この表を見る限り、完全硬化を待たなくても仕上げの研磨は可能ということです。タレなどが発生していて完全硬化後に研磨ということになると、逆に作業がやりにくくなるかもしれません。

 

*1:日産・マーチ。K12型。オーテック仕様。