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スプレーガンD.I.Y塗装・俺的まとめ

カウルのスプレーガン塗装も無事終了しました。

 

『自分で塗るって…バカじゃね?』とか、ほとんどの方は考えてらしたんじゃないかと推察します。(正直、俺自身、どうしようもない事態に発展することも考えないわけじゃなかったです)今回、スプレーガン塗装を行うなかで気がついたことを、俺なりにまとめました。

 

サーフェイサーについて

 今回はソフト99のプラサフを使用しました。スプレーガンを一つしか持っていないということで、洗浄の手間を省く意味で缶スプレーでサフを吹きました。最近の製品はよくできていて、塗膜もそんなに厚くなりません。サフはアクリル性ですが、ウレタンの塗料を乗せても問題ないようです。

 

オーバーミスト(塗料の飛び散り)

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まず、スプレーガンのカップに塗料を投入する際は、必ず濾し紙で(溶け残った塗料の塊やゴミを)濾します。

スプレーガンの吹き始めは、自分の場合はボール紙に試し吹きをしたあと、吹き始めは 塗る対象物から外したところから始めて、吹き終わりも対象物から外した場所で終えるように気をつけました。いきなり対象物の上で引き金を引くのは飛び散りの原因になるからです。ソリッド(単色)の場合は、研磨すれば再塗装しなくて済むことがほとんどですが、メタリック系の場合は、研磨後に再塗装が必要になるので、かなり面倒です。天井から吊っている針金からの跳ね返りもありました。

 

垂れ

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塗る対象物にスプレーガンの吹き出し口が近すぎたり、塗り重ねの間隔が短すぎて表面が乾かないうちに塗るのも垂れの原因になります。オーバーミストや垂れが発生しても絶対に途中で触らず、乾燥するまで待って研磨などの修整をするようにします。

 

 ウレタンクリアーの扱いについてf:id:ghost_pain:20150601074521p:plain

 よく『垂れる寸前まで』とか言われるのは、下の塗装の保護のための厚みと艶を出すためです。粘度が高いので、上塗りする際にいくらか多めにシンナーを加えますが、それも過ぎると、今度は何回吹いてもなかなか艶が出ない、なんてことになります。(空気圧は上げないで)スプレーガンの塗料の吐き出し量をいつもより多めに調節、一気に厚塗りして艶を出す。もし艶が一発で決まらない場合は、塗装表面がある程度乾いたらまた重ね塗り…という具合です。

 

メタリック系は使用前によく撹拌する

単色の塗料もそうですが、塗料が入っている缶を開封したら、缶の中身をよく撹拌して塗料と金属粉を均等によく混ぜます。底の縁の方に塗料が固まっている場合があるからです。これをやらないと、(いくら調色済みの塗料とは言っても)きれいに発色しません。

 

塗装面保護+塗り分け時の滲み防止=クリアの捨て吹き

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一色塗り重ねるたびに面倒ですが、クリアを薄く捨て吹きしておきます。こうしておくと、新しく色を乗せた場所と前の塗装がお互いに侵食して色滲みを起こすことを防いでくれます。また、万が一マスキングを失敗してはみ出したラインを修整する際にも、クリアの厚みで下の塗装を削り過ぎや傷つきから守ってくれます。

 

可能ならばクリアを吹くガンはほかの塗料と共用しない

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今回のように、スプレーガンが一つしかない環境で、メタリック系塗料を塗ったあとにクリアを塗る場合、(金属粉が残らないよう洗浄するのに)かなり神経を使います。また、(使用するとわかりますが)クリアはほかの塗料とは全く性質を異にする塗料です。ほかの塗料にくらべてかなり粘度が高く、クリア自体が残らないように洗浄するのに大変な手間がかかります。お金はかかりますが、理想としては、クリア・メタリック系・ソリッド(単色)とそれぞれ専用のスプレーガンを決めて使用するほうが望ましいとおもいます。

 

コンプレッサーは必ずしも専用のものを用意しなくてもよい

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 スプレーガンで吹き付け塗装と聞くと、専用のコンプレッサーが必要な印象ですが、今回使用したコンプレッサーは15〜20年前ぐらいにホームセンターで購入したものです。普段はタイヤ圧の調整やバイクを始めとした家の機械の清掃に使用しています。エアブラシなどのより細かい作業だとさすがに専用のコンプレッサーが必要かとおもいますが、普通にバイクの自家塗装ぐらいなら、このレベルで十分だとおもいます。

 

上手くいけば修理費用がかなり抑えられる

 費用対効果の面でいうと、プロに出すよりは遥かに安く仕上がり満足しています。自分の場合は、コンプレッサーをすでに持っていたことは大きいとおもいます。最初の設備投資の面で負担がかなり減りましたから。(「コンプレッサーがなかったら、たぶん業者に出していたでしょうね)こういったD.I.Y塗装は、得意不得意があるので皆にお勧めはできませんが、上手くいけば修理費用がかなり抑えられるので、そういった意味ではやってみる価値はあるとおもいます。

 

…俺は、しばらくシンナーの匂いは嗅ぎたくないかな…。