サイレンサー完成
日曜の午後からクルマで峠に行ってたもんで……作業再開が夜になっちまいましたね。最後にリベットを打ち込むだけだったので、作業時間自体はそんなにかかりませんでした。
こんな感じで出来上がりました。
グラスウールは新品に交換しました。↓
ツイッターにも載せたんですが、グラスウールを針金で巻くことはしません。あのステンレスの針金で巻く作業は、(中でズレないようにするため?)多くの方がされるみたいです。せっかく新品に交換したのに、針金で巻くと最初からグラスウールとサイレンサーの内側の壁に隙間ができるので、自分的にはあまりやりたくありません。『マスキングなんか巻いて焼けてしまうでしょ?』と思われる方がいるかもしれませんが、まさに焼けてくれることを目的としてマスキングで巻いてます。あくまでグラスウールを最初に入れる際の補助が目的なんで、テープ自体もきつめに巻くことはしません。サイレンサーの装着後は、排気熱によりマスキングが焼けるか粘着部分が外れるかして、グラスウールがサイレンサーの内側に密着してくれます。グラスウールの交換は、できるだけ購入当初の状態に戻すのが目的ですから、(考え方はヒトそれぞれでしょうけれども)この方法がいいと思います。*1
補修した裏側は、こんな感じ。
補修前。
補修後。
リベットの頭(傘?)は、最初に比べてかなり小さくなりました。…先日の雪かきで親指にタコマメができてます(笑)
今回使用したリベットです。頭の部分は小さいですが、片側6ヶ所留めてあるんで、まあ大丈夫だろうということで。
リベッターは、使い方に少しコツが要ります。一度ギュッと握り込んで、一旦レバーを離した後に再度リベッターをリベットの頭に強く押しつけながらレバーを強く握りこむと『バチン!』という感じで先端が切断されます。購入したリベッターの説明書には、『女性でも力が必要ないから大丈夫』みたいなことが書かれてましたが、最後に切断する瞬間は、そこそこに握力が要りました。(詳しい作業の様子は、また動画でアップする予定です)
音漏れが心配な向きには、(エンド部分と本体の隙間などに)エポキシ系の接着剤を充填するというのも、一つの手だと思います。一応用意しましたが、今回は使いませんでしたね。(ツイッターを見ておられる方はご存知と思いますが、昨年の秋頃から喫煙を再開しております。一応、担当医の許可ももらってます。ご批判はあるでしょうが、俺の人生なんでね)
追記。
以下のデータは、補修した場合とサイレンサー本体を交換した場合にかかる費用の比較です。
ロウ付け棒 アルミ専用 225g(ストレート) ¥3,910
グラスウール アコスタフィル 500x1100mm(キジマ)¥3,742
ブラインドリベット(アルミ/鉄) 4-3 80本入 AT43(TRUSCO)¥260
ハンドリベッター HR-21(SK11)¥3,259
セメダイン 5分硬化型エポキシ系接着剤 ハイスーパー5 P15gセット CA-188 ¥550
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計 ¥11,171 *2
サイレンサー本体*3を新品に交換した場合。ー ¥33,000(税抜き)*4
サイレンサーの材質や太さにもよりますが、一般的にリペアパーツとしてサイレンサーのみを購入した場合にかかる費用は、5〜6万ぐらいになると思います。
公道を走るのに向かない人間
バイクに乗るのに向いてないヒトは、ほとんどいないとおもう。ただ、こと公道に限って言えば、向き不向きがあると言わざるを得ない。
昔の知り合いに、初回の継続車検まで同じクルマを維持できず、ほぼ毎年のように事故を起こしていたやつがいた。7年足らずの付き合いの間ずっとだ。いずれの場合も、プライベートな時間に起こしたもので、幸いにも重大な人身事故に至っていなかった。一度、外回りの仕事中に偶然にもそいつのクルマがレッカーされていくのを見たことがあったが、一目見て廃車だとわかるぐらい前半分がぐしゃぐしゃに壊れていた。案の定というべきか、そいつは(翌日に五体満足な姿で出社できたのが不思議なぐらいの)大きな事故を起こしていた。初めて話を聞く人間からすれば『運転が下手なんだろう』と思うかもしれないが、クルマの運転もバイクの操縦も、そいつは上手い部類に入るほうだった。
どこの峠でも、走り屋のメッカになっている場所では、ローカルルールというものがある。遅い人間が危ない目に遭わないように、いつの間にか出来上がったものだと思う。それはいい。問題なのは、そこが公道であり、訪れるドライバーやライダーは走り屋ばかりではないということだ。神戸の某所には、土地柄のせいもあって、一般の観光客もやってくる。ローカルルールが設定されていることなど知りもしない。
『あの野郎、そのまま真正面から突っ込んできやがったんだよ!」
バイクは、一度決めた走行ラインを途中で修正することができにくい乗り物だ。クルマはステアリングで向きを変えるが、バイクは曲がる方向へ車体を傾けなければならない。旋回しているバイクの傾きが強いほど、そのあとの車体を起こす時間は長くなる。もし旋回中に、前方からクルマが突っ込んでくれば……万事休すだ。逆に言えば、バイクの車体が起きている(=直立している)時間が多いほど、走行ラインの修正もやりやすいことになる。結果、正面衝突などの事故も回避できる確率は高まる。公道を走るバイクのリアタイヤの状態(=端まで使い切っているか否か)が、運転者の技量を推し量る材料には必ずしも繋がらない。
『このビ◯◯◯ム君を完全に亡き者にする*1のが今の目標で〜す』
確かに、リアタイヤの端っこまで使い切るのは格好がいい。端まで使おうとすると、トラクションをかけてリアタイヤ自体を路面に強く押しつけることになる。ゆっくり旋回してもタイヤの端っこは削れていってくれないから、ある程度の速度を出さなければならない。ここ20年ぐらいでスポーツモデルのハイパワー化が進んで、それに合わせてタイヤもどんどんワイド化した。太いタイヤは曲げにくいから、端まで使い切ろうとすれば……無謀とも言える速度で走っているように一般人には映るだろう。
『「ええい、いってしまえ!」ってときがあるだろう?』
漫画「キリン」の中のエピソードで、新車を買うたびに『今度は絶対に見せにくる』と喫茶店「ランブル」のマスター(モヒ)に約束しては、毎回のようにバイクの購入から日を置かずに廃車にしてしまう、という男が登場する回がある。あの、事故を起こす瞬間のバイク乗りの心理状態は良く描かれていると思う。しかし、実際にあんな人物が身近にいたら、一緒には走りたくはないし、少なくとも公道では遭遇したくない。
ブラインドコーナーに『ええい、いってしまえ!』と突っ込んでいくことは無謀と言うほかない。スピードを落としてセンターに寄せ、なるべく向こうが見渡せる状態でクリアするのが普通だろう。*2 見通しの悪い場所で道なりに車体を寝かせた状態で走っていては、とっさの回避行動も取れない。公道では前から誰かが走ってくる。もし自分のバイクの性能を限界まで堪能したいと思うのなら、サーキットへ行けばいいだけの話だ。
最後に。
ここまで読んでわかると思うが、この話は何もバイク乗りだけに向けた話でもない。クルマを運転するドライバーも、前述のバイクの特性ぐらいは覚えていてほしい。それと、最近のドライバーは行き違いの際に相手任せの運転をする人間がすごく多い。狭い道での運転が怖いなら遠回りでも避ける。それが嫌なら、自分のクルマの車幅ぐらいは購入当初に把握しておくことだ。これは最低限のことだと思う。高級車のステイタスをひけらかしても、いつもいつも相手が道を譲ってくれるわけではない。
母の生存確認に訪ねてきた女性
母の腰の状態は、あれからずいぶんと良くなった。ここ数日の買い物や洗濯は自分が担当していたが、昨日あたりから洗濯物の取り込みをやってくれるようになった。
今朝も、自分が引き続き洗濯物を干した。父の汚れ物もあったので、母屋から3往復ぐらいしたんじゃないかな。寒いし、雪は残ってるし、また母に転んでもらっては困る。年寄りは、転んでそのまま寝たきりになるケースがある。
ついさっきだが、あまり見かけないというか、おそらく自分とは初対面だろうと思われる中年女性が訪ねてきた。うちは昔の家の作りで、正面の玄関の横に小さい入り口がある。知り合いや、用事のある業者などは小さい入り口から出入りする。しかし、さっきはインターホンが鳴って確認すると、正面の玄関のモニターが点いた。
(誰だろうな?モニターに映ってねえぞ)
小さい入り口を開けて『どちら様ですか?』と言うと、ヤッケを着た女性が現れた。
『お母さんの姿を最近見ないもので……お元気かなと』
『どちら様ですか?』
『ここの前をよく通るんで……先日も花をいただいた者です』
確かに、畑でできたものを知り合いに持たせてやることはある。しかし、今は冬だし、うちは畑で花も栽培していない。
『はあ…そうですか。腰を悪くしているもので、起こしたくはないんですが』
自分は、ここで少しこの女性に対してカマをかけてみることにした。
『先日もねえ……似たようなことをおっしゃる方がいらっしゃって、何か母のことが近所で噂になってるんでしょうか?』
すると、女性は急に顔面蒼白になり、うろたえ始めた。(もちろん、自分が言ったことは口から出まかせの大嘘だ)
『いえ、私は初めて来たんです。そういうことは知らないです。すみません、失礼します!』
そういうと、女性は慌てて戸を閉め、逃げるように帰って行った。
女性が帰ったあと、念のために母に尋ねてみたが、
『え?花なんかあげたことないで(笑)うちは作ってへんし』
と首を傾げた。
母の安否などは、近所の人間に聞けばすぐわかることだが、おかしなことを吹聴する暇な人間がいるものだ。
大雪の日
このあと、母屋から物干し場がある倉庫までを雪かきした。降り続く中の雪かきはなかなか進まず、倉庫の明かりを点けて日没後も続けるしかなかった。
月曜の朝。前日にクルマは無理なことがわかっていた。膝下までの長靴を履いて家を出た。除雪車が通ったらしく、道路はどうにか歩くことができたが、路肩や歩道は自分の膝上まで雪が積もっていた。俺の身長が178センチだから、その膝上っていうと…まあまあの積雪量だった。
街の中心に出ると、ノーマルのタイヤでスタックして動けなくなってるやつ(アホ)や、歩行者を回避できない後輪駆動の外車(なんでこんな日にわざわざFRで出てくるかね?)とか、其処此処で面倒臭いことになっていた。どこかの会社の前では、ネクタイ締めたおっさんが、プラスティックのショベル持ってはしゃいでるとか…まあ、そんな感じだったわ。
予定がふいになってしまい、家族分の食料やらを買い込んで、徒歩で帰宅。あとは、休む間も無く、玄関から表の道路までの雪かきだ。
『あいつも一人前やな』
雪で工場が休みになった(?)近所のオッサンがクルマで通りしなに、雪かきをする隣のオッサンに話しかけていた。オッサン二人が言う『あいつ』とは俺のことだ。俺は独り者で、所帯持ちのこのオッサンらとは普段の付き合いもない。田舎ではそんなものだよ。地域の集会なんかに参加すると、世間でいう適齢期をとうに過ぎた独身者は、あれやこれやと衆目の的になるだけだしな。
一人前の尺度って、そもそもなんだ?たった二メートル四方もない玄関周りの雪かきさえ、何時間やっても終わらないクソジジイに言われる筋合いもねえし。片方の男は、日役で草刈機もまともに使えねえときてる(ものの1分も振り回すことができねえなんて、ウルトラマン以下だぜ)。だらだらやってるのは、自分の嫁はんに「頑張った感」をアピールしたいんだろ?男ってのは、褒めてもらわなきゃダメな生き物らしい。
そのうちに、俺が道路近くまでクルマの通る道を開ける頃*1には、隣のオッサンも(軽口を叩いてる場合じゃねえとようやく気がついたらしく)黙々と雪かきに専念し始めた。(1間ほどの幅の玄関一つに朝から何時間かかってんだ?)
『よう降りましたなあ』
話し相手のなくなったクルマのオッサンが、門のあたりの雪を溝へ搔き落としてる俺に挨拶してきた。普段はこっちが頭を下げても、じっと顔見るだけで無視して通るようなやつが。『そうですなあ』なんて年相応の挨拶する気なんてさらさらねえし。(雪が降ったからって、子供みたいに高揚してんじゃねえよ)
『あー』
って、カラスが鳴くごとく気のない一言返して、また雪かきを始めたさ。下手に愛想よくして居座られても困るしな。よくいるんだよ。稲刈りの休憩中に挨拶してきたと思うと、俺とお袋にずっと話しかけてきて、全然腰を上げねえオバハンとか。こっちは少しでも体を休めたいし、次の段取りの相談とかもあるんだからな。本当に迷惑なんだよ。その点、同じ百姓の家のヒトは挨拶だけして通り過ぎてく。こっちは仕事をしてるんだからな。
さすがに、週に3回も同じ場所の雪かきは堪えたわ。こういうのが、雪国だと普通のことなんだとおもうと、俺はとても暮らせねえな。
*1:母屋から道路までは約15メートルぐらいの距離。軽トラが通れる幅で掘り進めて40分ぐらいかかった。
そろそろ、この話も終わりにしたいんだが…
例のバイク屋が、不具合発覚後に俺に寄越したメールの最初の書き出しが『おはよーゴザイマス……ブログ読みました』だったからな。これ一応謝罪メールのつもりだったらしいわ。ふざけてるだろ?別に普段のやりとりだったら構わないが、どうもこっちが本気で怒ってるってことを理解してなかったみたいだな。その後に、誰かに『まずいよ』と言われたらしく、いつの間にか謝罪メールは削除されてたわ。*1
手土産っていうか差し入れは、結構な回数を持って行ったと思うよ。みんな俺のポケットマネーなのはもちろんだ。うちの母親もそんなことは、いちいち感知していない。米や野菜は母親からの心づけだ。今も親父が組合員であることには違いないが、役所の関係の書類には耕作従事者として俺の名前が記載してある。*2 それ以前に、20年ぐらい前から田んぼを預かって家の米自体は俺が全部作っている。あることないことを店主の耳に入れたやつの中には、うちの地元からステッカーなどを店へ納入する業者もいたようだ。その店のある場所も、俺は当然把握している。
細かいことを言えば、アッパーカウルのボルトはスクリーンを含めて全て店が紛失(?)していた。カウルのトップのフランジ付きの六角ボルト*3は中古のもので留められていて、今もそのままだ。スクリーンを留めるネジは、オオノスピード*4のものを付けていたが、納車時には純正に変えられていた。他は、なぜかフレームにエンジンを留めてあるボルトと同じ種類のもの(=明らかに外装を留めるボルトではないもの)が嵌っていた。
修理前に俺が組んでいたフロントのメッシュホースは『フォークの外側に取り回してあるのは危ない』ということで店が組み直した。『あくまで仮組みだ』ということ(=アダプターの一部に中古の部品が入っていても気にしなかった)だったが、約束は反故にされて新規にやり直すこともなく、そのまま納車されて現在に至っている。一応、店主に尋ねはしたよ。だけど、『何か不具合があるか』という一言で一蹴されてしまった。
張り替えたシートのステープルも、店の預かりの間に赤く錆びていた。どういう管理の仕方をしていたかはわからない。屋内に保管している限りは、あんなに錆びることはないと思うがな。
納車前に試乗はしたが、あらかじめ暖気してあったからな。色々気がつかない部分もあったさ。さすがにクラッチの切れの悪さは指摘したが、結局は直っていなかった。
支払った金が俺のバイクに全て還元されてたのか?という疑いも当然あるよ。なけりゃ、おかしいだろ?
『そんな店を選んだお前が悪い』
よくそういうことを言うやつがいるが、ここの店で別のバイクを今回とほぼ同じ内容で修理に出した際は、きちんとした仕事がされていた。だから、今回も仕事を頼んだ。
バイクには金がかかる。数年のスパンで新車に乗り換えて行ったほうがトラブルも少ない。だけど、気に入った自分のバイクを手放さずに何年も乗り続けるやつもいる。面倒くさい批判だけはやめてくれ。
自分のカタナは750の2型で、別のトラブルで有名になったアニバーサリーの1100とは全くの無関係だ。(これも何度も話したよな?)