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レギュレータ側のギボシに絶縁スリーブを被せない理由

f:id:ghost_pain:20180112190814j:plain現在装着している、自分のカタナのレギュレータ(=レギュレータレクチファイア)側のギボシには、(メスの端子以外)絶縁スリーブを被せていない。なぜかというと、それは放熱のためだ。

f:id:ghost_pain:20180112191403j:plainこちらは、ステータコイルとバッテリー側からレギュレータへ来ている配線。以前に電装系のトラブルでも載せた画像なので、覚えている方もいるだろう。ギボシに被せてある端子部分が熱で焼けて、スリーブが溶けて黒くなっている。バッテリーのオスの端子に至っては、溶けてちぎれたメス側のスリーブが張り付いている有様だ。*1

レギュレータは、その形状からも分かるように、走行中は常に放熱している。配線の終端は、メス側のギボシのスリーブですっぽりと覆われているため、どうしても熱が溜まりやすい。少し遠出をしたあとなどに触ると、端子部分が火傷しそうなほど熱くなる。高年式及び現行の車両に関しては、レギュレータのコネクタ部分がギボシではなく、カプラーになっている場合が多い。多分、メンテナンスのし易さと生産コストのためだろう。

短絡(=ショート)を防ぐことに重きを置いた場合、オスの端子にも絶縁スリーブを被せるのが通常の処置だろうが、そうしてしまうと熱が逃げなくなり、いずれは焼けてしまう。ガソリンタンクを外した時などに、ハーネスをよく観察すると分かるが、ギボシで接続している他の箇所でも、全てのオス側の端子に絶縁スリーブは被せられていない。やはり、熱対策ということなのだろう。(フレームのバックボーンを通るハーネスが硬くなるのはエンジンからの熱も多少は関係するだろうが)古い車両から出火する原因としては、電気から発生する熱により、ハーネスが劣化していくのが原因と言わざるを得ない。

f:id:ghost_pain:20180112201405j:plain純正のレギュレータの設置場所は、お世辞にも格好がいいとは言いにくい。だが、あれだけ発熱量が大きい部品のことを考えた場合、仕方のないことかもしれない。オス端子に絶縁スリーブを被せていないデメリットとしては、ゴミが溜まりやすいということ。そして、そのゴミによって放熱が妨げられ、2枚目の画像のように焼けてしまう。オフシーズンの間にバッテリーの充電やメンテナンスをする機会があれば、(レギュレータを含め)メインハーネスの接続端子部分を一度外して点検し、必要があれば、掃除をするなどの処置をしたほうがいいだろうな。

 

 

*1:現在は焼けたスリーブとギボシを交換するなど、すでに処置済み。