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あの時代のバイクに憧れていたヒトたちへ(1)

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データをみると、2010年頃に撮ったものらしい。場所は、海沿いの国道27号線。福井県の高浜あたりだろうとおもう。兵庫県の自宅から日帰りのツーリングとか、長距離を乗るのに楽チンだった。スロットルを開けさえすれば、ぐいぐい前へ出ていく、そんな感じ。

どのカテゴリーかに入れるとすれば、アメリカンということになるんだろうが、実際にオーナーになってみると、アメリカンとは全くの別物だということを実感することになるだろう。何も考えずに開け続けると、えげつない加速を見せるので、俺自身は、最後まで能力のほとんどを使いきれなかった思いが強い。

北米(カナダ)仕様の最終モデルで、タンク上面のファイヤーパターンやウィンカーレンズ、ホイールの赤いライン……と、全体に黒を基調にまとめられたデザインは、いじるところがないぐらいに熟成されていた。もともと、ヤマハのバイクは総じてデザイン的に完結されている印象が強いメーカーだけど、その究極みたいな仕上がりになっていた。購入前、“人生初のハーレー”も選択肢として挙がったが、手放した今でもこの車両を選んでよかったとおもっている。

一般的にマッチョなイメージだけど、ご覧の通り、前からみると、Vmaxは、かなりスリムな印象だ。まあ、スリムとは言っても、マフラーの張り出しが意外とあるので、左側の路肩から擦り抜けて前へ出るなどという芸当は、間違ってもやらないほうがいい。オーナーだった俺自身も、一度もやったことがない。(左側から車列の前へ出ること自体、あまり褒められた行為ではないしな)

排ガス規制強化により、パワーダウンした国内販売の車両。

今乗ってるカタナと乾燥重量を比べると、もちろん、Vmaxのほうが重いのだが、燃料を満タンに入れると、そんなに重さは変わらない。取り回しに関しては、微妙な差ではあるが、低重心と独特な車体構成*1が功を奏していることもあってか、Vmaxに軍配が上がるかな。意外だろうけど。

Vmaxは、フルモデルチェンジ後に排気量を500cc増やし、その分、車両重量増となり、ハイパワーを受け止める車体構成を考えた結果、ホイールベースの間隔をさらに数センチ広げることになった。

バイクの乾燥重量ランキング

(排気量増などのハイパワー化がない)400ccクラスのネイキッドも、インジェクション化以降は、若干の車両重量増となっている。CB400スーパーフォアは、ロングセラーモデルとはいうものの、初期型と現行車両では(インジェクション化はもちろん、搭載エンジン自体が変更されるなど)ほとんど中身は別物と言っていい。新設計による車両全体の見直しが行われて以降は、軽くなっていてよさそうなものだが、実際には車両重量は数キロ増えている。

ホンダ CB400スーパーフォアのスペック-バイクのことならバイクブロス

 国内の馬力自主規制が撤廃されたとはいうものの、排ガスの規制強化により、触媒付きのマフラー搭載が標準となり、結果的には現行車両は以前よりもパワーダウンした。だからと言って、排ガス規制強化される前の車両全般がお薦めかというと、必ずしもそうでないわけで。ものには限度というものがある。

(つづく)

 

*1:Vmaxの燃料タンクはシート下に搭載。燃料タンクにみえているものはダミー(強いて言えばエアクリーナーのカバー)