郵政カブのバルブタイミングを合わせる
動画の補足記事です。
ピストンとシリンダーを組み込んだら、クランクを回して、あらかじめピストンの頭をシリンダーブロックの天辺まで持ってきておきます。カムチェーンは、エンジン内に落ちないよう、針金などで引っ掛けておきます。
この際に、クランクケースの覗き穴からTマーク(=タイミングマーク)が見えていることを確認しておきます。
次に、シリンダーヘッドを被せます。(シリンダーヘッドのカムチェーンを通してある内側のボルト2本を忘れずに固定してください)再度、Tマークが覗き穴の縁の印に合っていることを確認します。
Tマークの位置が確認できたら、カムスプロケにチェーンを掛けて、スプロケの中心に彫ってある線をシリンダーヘッドの天辺と平行になるよう合わせ、カムシャフトに固定します。*1 シリンダーヘッドを完全に固定、クランクを回してスムースにカムおよびカムチェーンが作動することを確認してください。これで、バルブタイミングの合わせは完了です。あとは、タペット調整をしてヘッドカバーを取り付ければ、エンジンの完成です。
エンジンの分解・組み立ての際には、最新の注意を払ってください。サービスマニュアルを用意することは必須です。*2 あくまで参考記事であるということをご承知おきください。
バルブタイミングの合わせ方に関しては、排気量の大小に関わらず基本は同じです。自分が昔乗っていたCBR(MC22)もカブと全く同じ方法で合わせます。カムチェーンがない(=カムギアトレイン)分だけ、CBRのほうがやりやすいかもですhttps://t.co/vYc80itLvI
— カバ丸@GSX750S2 (@hardcore_lxxxv) 2018年9月11日
先日ツイートしましたように、バルブタイミングの合わせ方は、排気量の大小に関わらず、どのバイクでも理屈は同じと考えてください。CBR250RRも、(カムシャフトの数が一本増えただけで)基本的にはカブと同じやり方で合わせます。理屈が分かれば簡単とは言っても、失敗すればバルブは曲がりますし、下手をすれば腰上げオーバーホールということにもつながります。逆に、この部分さえクリアすれば、エンジンを自分で組み上げるということもハードルがずいぶんと下がるのではないかと考えます。