純正アッパーカウルの補修と塗装(4)
前回は、この状態まで研磨して終了。
巣穴をパテ埋めしていきます。
今回使うのは、紫外線で硬化するタイプのものを使います。いわゆる光硬化パテというやつです。引き続き、プラリペアで巣穴を埋めてもいいのですが、このタイプのパテも硬化後はプラリペアと同じぐらいの強度になるということで、お試しで使ってみることにしました。
蓋取って逆さまにして突起をチューブ先端に刺して開封。説明書にいちいち書いてないのは、今までの感覚では常識ということだったんだよ。安易に『そんなことも知らんのか?』と言っちゃうと、ギクシャクする時代だからな。変なとこで消耗する時代になったもんだ。
溜まりに溜まったのを放出。しかも早く◯ってしまってドロドロ……そんな色と粘度かな。
巣穴にパテを盛ります。(いよいよアレみたいな見た目だな)
透明なプラスチック板(以下、プラ板)を用意します。イメージとしては、ヘッドホンの外箱などに使用してあるような、プラスチックの薄さと柔らかさぐらい。わざわざ買う必要はありません。適当に家にあるものを利用します。
パテ盛りした部分を覆うようにプラ板を被せて、マスキングテープなどで固定します。パテ盛りした部分にマスキングテープが被らないようにします。プラ板を押し付けることで、カウルの局面に合わせてパテが整形できます。また、プラ板が透明なものを使用するのは、パテを硬化させるための光を透過させる必要があるからです。
……という、自分なりの理屈です。なんせ、初めて使う素材(=光硬化パテ)なんで、よく分からない部分が多いです。
日に当てます。硬化するのに、気温20度で15分かかると説明書には書いてありました。今日(4 / 17)は午後からよく晴れていました。実際に光に当てた時間自体は、二、三分もなかったような気がします。
固まったところで、プラ板を外してみます。
プラ板に離型剤のようなものを塗らなかったミスもあり、ところどころパテが剥がれてしまいました。なんか、あんまり上手く密着していない気がします。炊きたてのご飯の緩いやつが冷えて固まったような見た目です。
指先でパテの硬化した部分を触ってみました。意外にも、しっかり密着していました。
パテ盛りと硬化を3回ほど繰り返しました。(硬化ごとに研磨も行いました)
光硬化させる方法として、一応、以下のような道具も用意しました。
ブラックライトです。アマゾンの評価で一番良かったものを選びましたが、全然でしたね。毎年うちの近所を飛ぶホタルのお尻のほうが、これよりもよっぽど明るく光ります。
『太陽光なら、これでもいいだろう』と、倉庫の壁の隙間から差し込む光にも当ててみました。これは、光が弱すぎたのか、いつまで経っても固まりませんでした。
カウルにパテ盛りする間は、蛍光スタンドで手元を照らしながら作業していました。スタンドの真下にあったパテが、いつの間にか硬化していました。蛍光灯の光の中にも紫外線は含まれています。もしかしたら、その影響があったのかもしれません。
これで、プラリペア使用の際にできた巣穴は全て塞ぎました。しかし、1箇所だけ気になるキズがあります。
このヒビ割れです。このまま放っておくと、走行するにつれ少しずつ広がって行くことになると思います。
リューターで、ヒビ割れに沿ってV字状の切れ込みを入れます。
プラリペアのニードル法を参考に玉を作ります。
できた玉を、先のV字の溝に充填します。
はみ出したプラリペアは、ヘラなどで整形します。
自分が整形に使用したのはこれです。一般的には、スパチュラとかいう名前のものだと思います。
整形が終わりました。少なくとも、一晩以上は待ってから研磨したほうが良いと思います。
ああ、そうそう。裏側の仕上げですけど。
ヒビ割れを直す前に、以前にプラリペアで盛った箇所を気持ち少しだけ平らに削りました。色も見た感じも、イタチのウ◯チそっくりだったもんで。(うちは田舎だということもあり、よく落し物を敷地内で見るんですよね)あんまり削りすぎると強度不足になりますから、裏側で一旦装着してしまえば見えないこともあり、そこらへんは適当にしておきました。
カメラ用のブロアー、ちょっとした埃なら飛ばせて便利です。缶のエアダスターやコンプレッサーを使うほどのことでない場合(パテの削りカスを飛ばすぐらい)は、これで十分だと思います。
『どうだろう?』と半信半疑で購入したリューター用のアタッチメントですが、ここ何回かのカウルの補修作業では十分に役に立ってくれています。値段もそんなにしません。
二、三日中にサフが吹けるかな?