紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ

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だから、俺はバイクに乗っている。

バイクで走っていて、気がつかないうちに何かをタイヤで踏んだとしても、わざわざ引き返して確認したりはしない。

 

もし引き返して確認すれば、それが自分の望まないもの…例えば、何らかの汚物の類いの可能性もある。

また、そうでない可能性もある。

だが、少なくとも、わざわざ引き返して確認するなどという行動を取らなければ、少なくとも自分が望まないものを目にする確率はゼロだ。

 

……実際には、こんなことをいちいち考えて走ってるライダーは少ないだろう。

 

第一、バイクは、一度決めた走行ラインを変更しにくい乗り物だ。

そのライン上に障害物があれば、即事故につながる。

普段からライダーには、路面を含む進行方向から入ってくる様々な情報を、注意深く観察する癖が自然と身についている。

だから、経験を経たライダーであればあるほど、正体不明のものを路上で踏む可能性は少ない。

しかも、この入ってきた視覚情報にどう対処するか、走行しているバイク上でそのつど一瞬で(しかもほとんど無意識に)判断する。

それ以外の余計なことを考えている暇はないのだ。

 

そう、余計なことは考えずに、ただ前だけ向いて走る。

だから、俺はバイクに乗っている。

 

モンティ・ホール問題 - Wikipedia

 

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