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キャブレター考

現在入手可能な、カタナ(1100S・750S)純正のキャブレター(ミクニ製)は、状態の良くないものがほとんどだ。単純に古いせいもあるが、このキャブレター独特の整備性も相まって、コンディションを取り戻すのにはかなり苦労する。

  • キャブ上面についているパイロットスクリューは、調整しやすいメリットはあるが、水分が入り込み易く、真鍮にサビが発生することが多い。固着すると、にっちもさっちもいかなくなる。
  •  フロートピンを保持している支柱は、ピンがなぜか圧入(?)されている関係で、抜く時に折り易い。一回ばらすと、大抵はピンをペーパー掛け。(カタナのオーナーなら、覚えがあるヒトも多いだろう)
  •  フロートバルブの茶こし(?)のようなストレーナー部分は、中古のキャブでは大抵固着していて容易に抜けない。
  •  スタータープランジャーが固着している確率がかなりの割合で高い…などなど。

 

こう書いてみると、中古で入手したキャブレターの整備は固着との戦いだな。ほんと。

 

 

 

ヤフオクで1100S純正キャブを入手するとなると、大抵は2万円越え。

(コンディションに余程の自信があるのか)中には一桁違うのも。

 自分は、オリジナルに大して思い入れもないし、随分前に純正キャブの入手を諦めた。

 同じ時代にデビューしたニンジャ純正採用のキャブレター(CVK34・ケイヒン製)は、カタナと違って、継続生産されていた年数が長いので、状態の良いタマ数が多い。

他のカワサキの純正採用キャブレターも、押し並べて状態の良いものが入手可能だとわかってからは、(流用の選択肢が増え)気分的にかなり楽になった。

 

入手済みのGPZ900R・ゼファー1100・ZRX1200の純正採用キャブレター。

750S流用に際して、キャブレターピッチをすべて実測した。

ニンジャとゼファー(CVK34)・ZRX(CVK36)とも共通して『75-86-75』だった。

現在、自分のカタナには、口径サイズが一番大きいZRXのものを使用している。

 

(一部情報の“ポン付け”は嘘だったよ。ネットの情報は鵜呑みにしないで、自ら確かめることをお薦めする。特にパーツの流用は正しい情報がキモだから)

 

追記。

自分が750S用に入手したキャブレターのなかで、唯一“ポン付け”できたのは、GSX1100Sカタナの純正キャブレターのみ。*1

 

 

中古キャブレターを分解する(1) - 晴れた日はオートバイに乗って

中古キャブレターを分解する(2) - 晴れた日はオートバイに乗って

中古キャブレターを分解する(3) - 晴れた日はオートバイに乗って

 

ghost-pain.hatenablog.com

*1:正確に言うと、“ほぼポン付け”です。